色々な高血圧に効果のある薬はあると思います。その中でも高血圧を発症した際に一番最初に選択されることの多い薬が、厚生労働省が承認したアダラートという治療薬です。アダラートはバイエル社から提供されるカルシウム拮抗薬という種類の薬です。

持たれる多くの薬

高血圧の何が危険なの?

多様な錠剤とカプセル

若い人で高血圧だと言われたことなどない人でも、走った後やスポーツを観戦して興奮した後などは、血圧が高くなります。
しかし、これらの場合は特に問題はありません。
高血圧が危険なのは、血圧が高い状態が続くと血管がダメージを受けて動脈硬化となり、全身に悪影響が及ぶからです。

高血圧のことをサイレントキラーと呼ぶこともありますが、血管は強い圧力がかかっても特に痛みを感じません。
そのため高血圧があってもどこかが痛いわけでもなく、自覚症状はありません。
しかし、放置すると、血管が詰まって脳梗塞や心筋梗塞を引き起こしたり、血管が破れて脳出血やくも膜下出血を引き起こすことがあります。

高血圧が怖いのは、このような合併症を引き起こすリスクが高くなるからです。
上の血圧が12mmHg未満かつ下の血圧が80mmHgの人と、上の血圧が180mmHg以上、または下の血圧が110mmHg以上の人を比べると、後者は前者の約8倍も脳卒中になっています。

また、高血圧の診断基準である上の血圧が140mmHg以上、または下の血圧が90mmHg以上の人は、心筋梗塞や認知症などの発症リスクも高いことが判っています。

このように、高血圧は心臓や脳に悪影響を及ぼします。
それは、脳や心臓の血管の構造が、手足の血管の構造とは異なるからです。
手足の血管は、太い動脈から手先や足先に行くにつれて徐々に細くなっています。
ですので、血管にかかる圧力も少しずつ弱まります。

ところが、脳の血管は直径3~6ミリが急に0.1ミリ以下の枝分かれした細い血管になっています。
心臓では、直径25ミリの大動脈が急に直径2~3ミリの冠動脈に枝分かれします。

血管が急に6分の1や10分の1の細さになる構造のため、太い血管にかかっていた圧力はそのまま細い血管にかかってしまいます。
高血圧があると、細い血管に大きな負担がかかり、時には血管が破れて脳出血やくも膜下出血となったり、血管が詰まって心筋梗塞や脳梗塞となるのです。

しかし、既に高血圧がある人でも、生活習慣の改善や薬で血圧を下げれば、これらのリスクを回避することが可能です。
血圧を管理することは心臓や脳を守って健やかな毎日を送ることにつながります。

糖尿病と高血圧の合併はまずい!

高血圧は生活習慣病の一つです。
そのため、高血圧の人はそれ以外の生活習慣病を合併するケースがしばしば見られます。
高血圧の原因として塩分の摂り過ぎがあげられますが、食べる量が多すぎるということが塩分過剰の一因となっています。
そして食べる量が多すぎると、糖尿病を招きやすくなります。

糖尿病は、単に血液中のブドウ糖の濃度が高くなるとか、尿に糖が出ると言うだけではありません。
糖尿病が怖いのは、全身の血管にダメージを与えるということです。

糖尿病になって目の血管がダメージを受けると、糖尿病性網膜症となります。網膜症は糖尿病の合併症の一つです。

糖尿病性網膜症も、初期のうちは特に自覚症状はありません。
しかし、糖尿病を治療しないで放置すると、7~10年で約50%の人が網膜症を発症します。
ひどくなると眼底出血を来したり失明することもあるので、糖尿病と診断されたら定期的な眼科受診が必要です。
眼底出血を起こして慌てて眼科に飛び込む人もいますが、このような事態に陥る前に、眼科医とも仲良くなっておくことをお勧めします。

それ以外にも、糖尿病になると冠動脈が動脈硬化を起こして心筋梗塞の引き金になったり、脳の血管が動脈硬化を起こして脳梗塞の引き金になることが判っています。
糖尿病の人は健康な人と比べると、心筋梗塞は約2~4倍、脳梗塞は約4倍も発症頻度が高くなっています。
また、足の動脈硬化によって足がしびれて歩行困難となったりする閉塞性動脈硬化症のリスクも約4倍です。

糖尿病がある人は、悪玉コレステロールが高いなどの脂質異常症やメタボリックシンドロームなどを合併することもあります。
このような生活習慣病のオンパレードになると、ますます心臓や脳や腎臓などの大動脈に悪影響を及ぼすことになります。
血圧が高いだけでも脳血管疾患や心臓疾患のリスクが上がるのに、そこにさらに糖尿病が加わるのですから、これらのリスクが大幅に上昇することは説明する必要もないでしょう。

高血圧や糖尿病と言われたら、自覚症状はなくても軽視しないことが大切です。
高血圧や糖尿病は、大動脈に赤信号が点滅しているとサインだと思って、きちんと治療を受けましょう。